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ごあいさつ


このサイトは主にソフトウェア関係の文章を掲載しています。文責は全て管理人である私「むううみん」にあります。

むううみんについて

地方都市で育ちました。高校まで地元で過ごし、大学進学を機に親元を離れました。大学では物理学を学びました。その後、大学院へと進学し、修士課程を修了後、メーカーにてソフトウェア開発の仕事をしています。

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一通り自己紹介も終わったので、「だ」「である」調の文体に変えよう。もはや貴方と私はフレンドと言っても過言ではないからだ。

ソフトウェアとの出会いは、大学の研究室になる。厳密には中学校の情報の授業で隣の席の小林君が、ドヤ顔でメモ帳にHTMLを授業なんてそっちのけで打ち込んでいたのを見たのが最初にはなるのだろうが、その時は「これってハッキング?すげえや!」みたいなド素人丸出しのセリフを放った記憶しかなく、その後HTMLを学んでもいないので、ノーカウントにしておこう。

さて、大学では物理学系の研究室に所属していたので、そこでのソフトウェアとの出会いは「Fortran」であった。Fortranというのは科学技術計算の界隈ではデファクトスタンダードとなっている言語である。科学技術計算自体が、コンピュータが開発される直接の動機になったような業界であるため、Fortranの歴史は古い。言ってしまえばソフトウェア界隈の最長老様みたいな言語である。そのため科学技術計算界隈から一歩外に出ると、古臭い言語というイメージもあるのだが、実は意外と言語仕様などは進化しており、Fortran90/95くらいになるとオブジェクト指向だって取り入れているナイスな言語なのだ。私は指導してくれた先生に恵まれたこともあり、Fortranを使いながらもオブジェクト指向を叩き込まれ、ついでに簡単なスクリプトはPythonで書きやがれ、とPythonも叩き込まれ、今思ってもなかなか素敵なスキルセットを伝授されたのである。

さて、研究室ですくすくと育った私は、その後就職し、社会の荒波に揉まれることになる。社会だけでなく、C++の荒波にも揉まれた。単なるC++ではない。「あの」MFCアプリケーションである。[1]MFCについて私の言いたいことは大体ここに書かれている。想像を絶するような責め苦であった。私は身も心も漂白され真っ白なキャンバスとなり、上司はそこにオブジェクト指向の絵画を描いた。私はオブジェクト指向を「マスター」した。

オブジェクト指向を「マスター」した私はいわゆる全能感を味わっていた。至高にして最強の武器を身につけた私は、もはやソフトウェアアーキテクチャに関して、学ぶことなどないように思えた。あらゆる問題を解決することができる気がしていた。そんなある日、Paul Grahamの「ハッカーと画家」を手に取ることになった。運命の変わり目である。多くは語るまい。私はLisp信者となったのである。オブジェクト指向が最高であるという考えも持たなくなった。Lispのマクロには敵うまいよ。

そのような日々を過ごすうちに、いつしかFortranとはすっかり疎遠になってしまった。懐かしきFortran。卒業以来連絡を取っていない中学時代の友達のようだ。懐かしく思い出すことはあれど、いざ再会してもギクシャクするばかりな気もして、積極的に連絡をとるのが躊躇われる、そんな相手だ。もはや住んでいる世界が違うのだ。私は今や都会的で洗練された機能を操るモダン・ボーイなわけで、未だに高階関数すらサポートしていないFortran君とどんな話をすればいいんだい?まあ、たまに家で微分方程式を数値計算で解きたくなる時もあったが、そんな時だってついPythonやC#みたいな、いつもつるんでいる奴らに声をかけてしまうのサ。

そんなところに現れたのが、新星プログラミング言語「Julia」である。Juliaはありとあらゆる言語のいいとこ取りをしたような言語で、私はあまりの出来事にびっくりしてしまい、その驚きを3万文字の記事にしたためた。好意的な反響を多くいただいたため、調子に乗っていくつかの記事を書いているというところだ。最初は、はてなブログに書いていたが、記事が多くなってきて見づらくなってきたこともあり、自前のサイトにしたいと思ってこのサイトを作った。大体そんなところである。

References

References
1 MFCについて私の言いたいことは大体ここに書かれている。