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おすすめ記事やおすすめ書籍


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数学コラムはどれも面白く、また私はこのサイトで初めて巨大数というものの面白さを知った。リンク先にて詳しく紹介している。

Joel On Software / More Joel on Software

マイクロソフトのExcelチームのプログラムマネージャーだった、ジョエル・スポルスキ(Joel Spolsky)のブログ記事を本にまとめたもの。トピックは独立しているので興味のあるタイトルのところから気軽に読める。ユーモラスな文体でソフトウェア技術について語られており、非常にわかりやすい。

私はこの本には結構思い入れがある。この本に出会った時、私は入社二年目のピチピチの若手だった。当時担当していたのがC++でのアプリケーションの開発だった。MicrosoftのMFCを使ってWindowsのアプリケーションを開発していたのだ。これがつらかった。C++というだけでも手に余るのだが、それに加えてMFCによるWindowsアプリケーションである。COMなども扱っていたはずだ。挫折しそうになった。ソフトウェア開発は無理だと転向しようかと考えてたりもした。

そんな時に出会ったのがこの本だ。感動した。ソフトウェアについてこんなに活き活きと語った文章は読んだことがなかった。ソフトウェアの理解という意味で実用的でもあった。文字コードというものを初めて理解できたし、「C言語で、while (*s++ = *t++); という構文でなぜ文字列をコピーできるかわかるだろうか?」という問いかけは私にC言語を学び直させてくれる良い機会だった。理解できた時はとても嬉しかった。今思えば、C言語がおぼつかないのにC++が操れるわけがないのだ。

まあそんなこんなで、この本をきっかけにいろいろなことの理解が深まり、今もソフトウェア業で食べていくことができている。感謝である。

このサイトの文章は、かなりジョエルのスタイルを意識している。ユーモラスな文体で技術的な内容をわかりやすく伝えるという部分だ。別にジョエルに恩を感じているからというわけではない。それが私にとってはとても良いものであったし、きっと他の大勢の人にとっても、良いやり方に違いないと思っているからだ。(もちろんジョエルに恩を感じてもいる。)